平成26年5月18日、13:00~14:30まで、NHK文化センター 札幌教室にて開催された。
途中休憩をはさんで、13:30頃まで椅子坐禅。その後、約30分、写経をする。
講話中の蓮昌庵老禅子
つづいて、蓮昌庵堀井妙泉老禅子の講話。今回の題は、「人間形成の重要さ」。韓国のセウォル号沈没事故から話を始められる。バラスト水の不足、過積載があった上、船員の多くは乗客を助ける時間があったにもかかわらず、自分たちだけが逃げ、304人もの犠牲者が出た。船長の責任は重大である。
これは、因果応報の法則によるもの。「思念が業を作る」という仏教の教えがある。自分の思ったことが原因となり、その結果が現実となって現われてくる。思念に悪いものを紛れ込ませないことが大切。思ったことがすぐ現実になるわけではないが、10年、20年という長いスパンで見てみると、その人の人生は、その人が思い描いたとおりになっていると言われる。
常に数息観をして、心の掃除をしておくこと。大自然=宇宙には、すべてを良くし、進化、発展させようという力の流れが存在している。たとえば、太陽の働き。身分、善悪に関係なく、光を注ぎ、注いでいるという意識もなく、運行を続けている。愛(思いやり、自利利他円満)、誠(自分を律する)、調和(正しく、楽しく、仲よく)の心を持って、努力を重ねていけば、宇宙の力の流れに乗って、よい人生を送れる。
最近は宗教がないがしろにされ、人生の岐路での判断基準、生きるための基準がなくなっている。韓国は、経済発展はしたが、仏教も儒教もほとんど滅びてしまっている。セウォル号の船長は、判断基準を持っていなかった。一人一人の心の修行が大切である。と話を終えられる。
(参加者 男性1名 女性3名 計4名)
芙蓉 拝