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ニッセイ船橋 遺教経 第2回講座

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ニッセイ船橋 遺教経 第2回講座

カテゴリ : 
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執筆 : 
耕雲塾 2013/6/7 9:00
平成24年5月17日(木)10時半~12時まで、
ニッセイ・ライフプラザ船橋にて「遺教経 第2回講座」
無料セミナーが開催され、22名が受講した。


講師の笠倉奈都先生
 
お釈迦さまが亡くなるとき、遺した最後の教え
「仏垂般涅槃略説教誡経(ぶっしはつねはんりゃくせつきょうかいきょう)」
通称「遺教経(ゆいぎょうきょう)」のやすらぎ法話をされた。
 
以下、原文と解説文を記載する。
 
〈五戒〉……仏教において在家の信者が守るべき基本的な五つの戒のこと。

1 不殺生戒(ふせっしょうかい) 生き物を殺してはいけない。
2 不偸盗戒(ふちゅうとうかい) 他人のものを盗んではいけない。
3 不邪淫戒(ふじゃいんかい) 自分の妻(夫)以外と交わってはいけない。
4 不妄語戒(ふもうごかい)   うそをついてはいけない。
5 不飲酒戒(ふおんじゅかい) 酒を飲んではいけない。

1* 高浜虚子・・・蜘蛛に生まれ網をかけねばならぬかな

仏教には人間は万物の霊長という発想はない。山川草木悉皆成仏、一味平等。
心に痛みを感じながら反省と感謝をする。

・達磨大師「断滅の見を生ぜざるを不殺生戒となづく」

2*物だけでなく、他人の心や時間など。行為を無にしたり態度や言葉など。

人間はどんなに注意しても奪ったり盗んだりの迷惑をかけなければ生きられないという「業」がある存在であることが前提。だからこその「布施」の重要性。進んで他のために尽くそうという気持ち。

・達磨大師「不可得の法の中において可得の見をなさざるを不偸盗戒と名づく」

・相田みつを「どんな大事なものでも荷物はみんな捨ててください。自分のからだも捨てるんですよ 三途の川の番人」

・自分の物、我が物(可得の見)は何ひとつない、と気づくのが不偸盗戒。生まれたままの自分らしさ。

3*達磨大師「無著の法の中において愛着の見を生ざぜるを名づけて不邪淫戒となす」

本能を否定するのではなく、愛着し執着することを戒めている。愛欲、名誉欲、信仰であっても淫することは邪淫である。

4*釈迦は、たとえ真実でも他を不愉快にすることは言ってはならない、人を楽しませるからと嘘を言ってはならない、と注意している。

*和顔愛語・・・布施のひとつ
*空也上人「諸法実相と聞くときは峰の嵐も法の声」
*二宮尊徳「声もなく香もなく常に天地は書かざる経をくり返しつつ」

・達磨大師「一字を説かざるを名づけて不妄語戒と名づく」

5酔い乱れない。 

・達磨大師「無明を生ぜざるを名づけて不飲酒戒とす」

一切の煩悩の原因である無明を酒の酔いになぞらえている。酒に害があるのではなく飲む態度に問題あり。
法然上人はこの事を聞かれ、飲まなくてもよいとは思うが、これも世の習いでしょう、と答えている。
・・・仏教は人間の生きるべき道を明らかにしたもの、これを法(ダルマ)という。戒が最初に来たことを思うべき。

・浄戒を持(たも)たん者は、販売(ほんまい)貿易(むやく)し、田宅(でんたく)を安置し、人民(にんみん)奴婢(ぬひ)畜生(ちくしょう)を畜養することを得ざれ。

一切の種殖(しゅじき)及び諸の財宝、皆当に遠離(おんり)すること火坑(かきょう)を避くるが如くすべし。草木を斬伐し、土を墾し、地を掘り、湯薬を合和し、吉凶(きっく)を占相し、星宿(しょうしゅく)を仰観し、盈虚(ようこ)を推歩し、暦数算計することを得ざれ。皆応ぜざるを所なり。

*浄(きよ)らかな戒を保つ人は、商売をしたり田畑を所有したり、人を所有したり、奴婢や家畜を持ってはいけない。一切種を蒔いたり植林したり、財産や宝を持ってはいけない。まさに火の穴から身を守るようにこれらを遠ざけよ。草木を伐採し、土を耕し、地を掘る農作業も、薬の調合をして自然にまかせず命をながらえようとしたり、吉凶を占ったり星占いをしたり、月の満ち欠けで予想をたてたり、暦で占いもしてはいけない。これらは皆仏道に帰依する修行者としてはふさわしいものではないからである。

・初期仏教では修行者や僧伽では私有財産を持つことは禁止されていた。欲望をかきたてるものから離れ、執着を断つため何も持たないことを徹底する。

・釈迦は神秘的なことは禁止した。自分も人も惑わす。

臨終の時、沙羅の林の中で横になっていた時、時ならぬ沙羅の花が咲き、弟子が驚いたが、「そのようなことで心を動かすな、修行を続けよ」と戒めている。

・親鸞聖人も、占いなどで生活の制約を受けることを固く戒めている。

「かなしきかなや道俗(出家・在家)の 良時吉日えらばしめ 天神地祇(天地の神)をあがめつつ 卜占(ぼくせん)祭祀つとめとす」

・財産所有、生産活動による欲や執着を離れ、托鉢をおこなう。施しは財施、僧側は仏法を説く法施。お互い清浄な修行。

 月喩経というお経のなかに托鉢するときの心得に“月の光のように立て”という教えがあるそうな。月の光は平等に、しかも障子を開ければサーッと射す。同様に一点の曇りなく相手と対することができるか。剣の道に通じる教えだと感じた。

次回は、6月21日(木)10時30分~12時、ニッセイ・ライフプラザ船橋。
 
ニッセイセミナーのご案内・参加申し込みは、以下のリンク先をクリックしてください。
http://www.nissay.co.jp/okofficial/transactions/kfecdirect._ZRF0090_pso005#anc3
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